地盤改良工事

地盤改良とは地盤調査の結果、軟弱地盤と診断された土地に対し、建設する住宅が耐えられるよう基礎を下の地盤を補強することです。「地盤改良とは実際にどのようなことをして、どれぐらい安全になるの?いろいろな改良工法があるみたいだけど、何が違うの?」・・・見えない部分の工事だけにお施主様も不安に思うもの。しっかり工事内容を把握しておきたいところです。改良工法は、地盤の構造や強度、建物の重さや地盤の強度との関係などにより変わります。

柱状改良

「柱状改良工法」は、安定した地盤までセメントミルクを注入して土を柱状に固め、その上に基礎をつくるという方法です。土の中にコラムと呼ばれるセメント系固化材(地盤改良用セメント)と土を混ぜた柱をつくります。
コラムづくりで最も重要なのが、工事管理です。これは土の中の目に見えないところの工事であることから、どれくらい固化材(セメント)を入れているか、どれくらいよくかき混ぜているか、長さは設計通りかなどをきちんと数値で管理している地盤改良会社を選びましょう。せっかく改良してもコラムが軟らかくては意味がありません。

表層改良

「表層改良工法」は、軟弱な地盤の土にセメント系固化材(地盤改良用セメント)を混ぜ合わせ、固め、地盤の耐力を増すことで、不同沈下を防ぐ工法です。下の地盤はしっかりしているが、表面に軟弱層と呼ばれる軟らかい地盤がある場合に有効とされる改良工法です。地表面から約2m程度が限界であることから、軟弱層が1~2mと浅い場合に利用されます。

小口径鋼管杭

「鋼管杭工法」とはΦ114.3~267mm程度の鋼管杭を用いて硬い地盤に貫入・支持させることにより、住宅の沈下を防ぐ工法です。「柱状改良工法」や「表層改良工法」と違い、地盤自体を改良し固めるのではなく、深い位置にある硬い地盤に杭をさして、その杭で基礎を支える工法です。軟弱地盤が深く、「表層改良工法」や「柱状改良工法」を利用できない場合や、堅固な層がある場合はこの「鋼管杭工法」を利用します。不同沈下を起こしてしまった建物の基礎を元通りにする手段としても、この「鋼管杭工法」を利用します。